第5章

タイトル:覚えるは簡単、忘れるは不可能

2回戦 名前不明 20代半ばから後半 中肉中背 気の強そうな外見
一反木綿の知人で、気の強そうな外見と言う事で、猫娘、ですかね。

先に結果を書きますと6-4で勝ちました。
ちらっと前の試合を見た範囲では、バックハンドもそこそこ打ってくるみたいですし、ちょっと苦戦するかな、って印象です。
そして、あじゃの友達と言うか、一緒に来たらしく、休憩中も一緒に過ごしていましたし、お話しなんかも和気藹々としていました。
それに、この試合をあじゃ観に来てましたしね・・・。
ウロウロしねぇでくれぇ(鬱)
お、気を取り直して・・・っと。

トスで負けたのですが、相手はサーブを選ぶので、自分の希望通り、リターンからで、しかも自分の好ましいエンドを選べます。
私の場合は、エンドを選ぶ時には、まず最初に相手のサーブがまぶしい方で打たせる事が出来る方を選びます。
左利き相手で、日差しが左右のどちらかからだと、自分はまぶしくないのに、相手の第一ゲームのサーブはまぶしい、なんて状態を作る事が出来ます。
ま、どうせエンドチェンジはするんだから、どっちを選んでも一緒でしょ、って思うかもしれませんが、自分がまぶしい方に行った時には、たまたま太陽が隠れている、なんて事も有るんですから、エンドはじっくりと選ぶ事をお勧めします。
この日は曇っていましたし、空を見上げても、晴れる事は無さそうでしたので、風の向きで選びました。
1回戦、いつもよりも回転が掛かりにくく(この原因は3回戦で判明します)自分のイメージよりもボールが長い感じがしたので、ひとまず対処法として、自分の最も良い球を打つ事よりも、スピードを抑えてミスを減らし、ラリー戦で走り合い、走らせ合いをして負けないようにやってみよう、とプランを練ったので、風にちょっとだけ助けてもらえれば良いなと、風上を選びました。
ま、そんなに風も強くなかったので、わずかな影響なのかもしれませんが、ナダルは一ポイント一ポイント常に全力、らしいので、常にポイントを先行出来るように、と、ちょっと違う角度からそういう選択をしてみました。
ま、何でもこじつけが重要ですよね(笑)

第1ゲーム
サーブ練習の感じでは、サーブは、そんなに強い訳じゃないですが、そこそこ良いサーブが来ていたので、バックハンドに加えて更に苦戦するのかな、って言う感じでしたが、試合が始まってみると、そうでもないかな、って感じになります。
ただ、私は、重大な事を忘れていました。
あいつが観に来ているんです、ネットの向こう側に有る扉の所に(焦)
いやぁ、ホンマ力入っちゃいましたよ。
フォアサイドの時は気が付かなかったんですが、バックサイドの時、サーブを打とうする猫娘の向こう側(と、言っても視界の右の方なので、集中してしまえば見えないんですが・・・)にあじゃがいるんです。
「いやぁ、辞めてあげてぇ、私のイライラはもう限界よぉ」ですね。
0-15と、ファーストポイントを取っておきながら、ブレイク出来る相手なのに、出来ずに終わりました。

第2ゲーム
私の後方にあじゃの姿が有ります。
睨み付ける、か、見ないようにする、か、当然後者ですよね、大人ですから。
リフレッシュした、とは言え、完全に忘れられるはずもなく、って言うか、思い出してまうやろぉ。
さて、こうなると、また、自分の正しかった事を証明する手段として、サービスでお前の友達を捻じ伏せてやる!感が、沸々と沸いてきました。
入らない、って程にはバランスは崩しませんでしたが、コントロールも良くないし、回転も少なく変化も小さい。
勿論力みきった腕の振りではスピードも出る訳がなく、かなり好くない状況です。
何とかファーストポイントは猫娘のミスで取る事が出来たのですが、続くバックサイドは、あじゃの視線に近付く事になっちまいます。
ファーストは入らなくて、セカンドをバックハンドで角度を付けられて、リターンエースで15-15。
そのバックハンドのイメージを引きずってしまって、フォアハンドに集めようとして、今度は、フォアハンドが若干のフレームショットで短くなって、取れないで、また、猫娘のウイナー、15-30。
またまたファーストは入らず。
セカンドは、いつもようなキレがないので(力んでいるからね)深い所に打ち返されて、サーブ後の体勢の立て直しが間に合わず、こちらがミス15-40。
終わりました。
その次のポイントは、単純なミスで、落としました。

第3ゲーム
0-2です。
いや、このままじゃさっきと一緒やん。
って言うか、忘れたい。
なのに、ウロウロしてくれるな。
ウロウロしていても、出来事自体を忘れられれば・・・。
いや、そもそもこの試合とさっきの試合は関係ないやん。
等と、思うている間にキープされます。

チェンジエンド
この休憩で、ちょっと自分の世界に行って来ました。
相手はさっさと始めたいですよね、だって、私がこんなにミスばっかりしているわけですから、ここぞとばかりに畳掛けたいでしょ、そら。
でもルール上1分半、休憩して良いんです。
で、測った訳じゃないですが、目一杯使いました。
まず、忘れる事って、余程強い衝撃を脳に与えない限り無理ですやん?
記憶喪失ってホントにあるんかな、Yこりん!?(医療従事者なんでね)
時間を忘れて遊んだ、って事は、遊びに夢中になって時間の事が脳の思考の優先度が極めて低くなった状態やんかな?
忘れる事、は、諦めて、何か他の(勿論正当性を証明する事なんて持っての他)事で集中する事って無いやろか。
闇女で、色んな事やったよなぁ。
私、どんな事言い続けてたっけかな?
ぴかっ!いくつか発見しました。
その中から、二つ、やってみようって事にして、席を離れました。

第4ゲーム
0-3で私サーブです。
ここはキープしないとかなり追い込まれますし、何よりも、凹みます。
私が、集中する為にやろうとした一つ目。
ラリーの数を数える。
自分がトスを上げてラケットに触った瞬間に1、相手がリターンをして2、必ずラケットに触った事を確認してからカウントする。
3、4、5、私がサーブなので、奇数で終われば私のポイントって事です。
そしてもう一つが呼吸を整える。
2章や4章でも書いた、歩くって言うのは、リズムよく呼吸が出来ます。
だから、余計な事を考えないで、リフレッシュ出来たんです、きっと。
ま、ここではウォーキングに行く事は出来ないので、ボールのバウンドとインパクトでリズムを取るって奴です、覚えていますか?
主目的は力を抜く為の呼吸法ですが、ここでは力を抜く事も必要ですし、バウンドに集中すれば、ボールから目を離す事も少なくなってあいつの姿が視界に入らなくなるだろうし、いくつかの事を同時に解決出来るキーワードとしては、今、最も相応しいですょね、多分。
ま、でも、そんな簡単に崩れていた物が戻るはずは無いんで、徐々に、ですがね。
でも、確実に成果は出ました。
ラリーの数が増えましたし、単純なミスが減りました。
とは言え、流れっちゅうモンが有るのだろう、中々、ゲームには結び付かない。
この試合初めて40-40まで行きましたが、サーブに力が入ってしまって、ダブりました。
0-4になりましたが、調子が上向きになったので、凹まずに次にはイケそうです。

第5ゲーム
今度は猫娘サーブなので、ラリーの数が偶数なら私のポイントです。
1本目リターンが深く入り、相手がミス。
ミスって事はラケットに触るので、一旦はカウントしますが、打球は成功しなかったんですから、一個戻せば好い訳です。
なんだか呼吸も合って来ました。
猫娘のファーストが入らなくなって、リターンエースが二本続いて0-40。
ちょっと目先を変えたろう、と思ってアプローチを打って前に出てみたが、ボレーは下手なんです。
更に次以降のゲームに備えて相手を下がらせては、自分のボールの威力も活かせないので、ドロップショットなんてのも出来るよと、トライしてみるも、ネットに当たってこっちに落ちる。
30-40になりましたが、ここで相手がダブってくれます。
ま、普通に、ダブってくれなくても、取れたと思っていますけど、ま、そんな余計な事は、この時は考えないで自分のベンチへ。

第6ゲーム
1-4で、私サーブ。
好い方向に流れ始めているので、今のリズムで取り組もうと、ちょっと早めに席を立つ。
相手も、そんなに長く休憩を取る奴じゃないので、ここは助かった気がする。
ここからのサーブは、これまでと別人のように勢いがあります。
集中する事、と呼吸を合わせる事で、力を抜く事が出来るようになって来たらしい。
こうなると、猫娘のリターンは、そんなにクォリティーは高くなくなるので、コートの中から、丁寧にコースを打ち分けて、猫娘を走らせます。
そう言えば思い出しました。
走り合い、走らせ合いで勝ち切るんでした。
ストロークもタイミングも力の抜けもそこそこ合って来て、猫娘が左右に走り回るようになりました。
そうそうこれで好いんです。
本調子って程じゃないので、ミスもあるんですが、40-30からキープ。

第7ゲーム
2-4となりますが、猫娘サーブ。
引き続きこちらは後は無いので、リターンから角度を付けて返していこうと思っていますが、ミスはしないようにしないと。
引くのを早くして、逆に前をコンパクトに振り抜く事をやってみると、リターンエースが3つ!!
4つ目は、相手がダブって、ラブゲームでブレイク。
3-4になりました。

第8ゲーム
サーブが良くなって来て、ノータッチエース2つで30-0になると、緩急を付けようと、コース重視で緩めのサーブを打ち、タイミングを外させてミスをさせる。
何をやっても上手く行く気がしてくるけど、実はラリーをしていないので、自分的には、まだそんなに優位感は無いのです。
ちょっとラリーしたいなと思って4つ目のサーブを打つも、返してはくれず、ラブゲでゲット。

第9ゲーム
猫娘サーブが入りません。
2つダブってくれて、さっき失敗したドロップショットも決まり、ブレイクして、とうとう逆転に成功。

チェンジエンド
先に5ゲーム取ったので、若干余裕が出て来ましたが、油断は禁物です。
同時に、タイブレにも備えて、更にリズムが好くなるようにしようと考え、席を離れる。
この大会のルールでは5-5タイブレなのでね。
で、ポジションに付いて、ちょっと気を抜こうと周りを見渡してみると「おやっ、あじゃが居ない!」。
と、思ったら、隣で試合やってよります。
ホントに勝てない程上手かったわけじゃないよなぁ、って思いながら眺めていると、あじゃ、又ボールを落としてやがりました。
しかも今度はそれを蹴っ飛ばしてこっちコートにボールが飛び込んで来た。
ここまで来ると、もう笑いがこぼれますねぇ。
対戦相手さんは、特にレットするでもなく、続けるようです。
ま、仕方ないですね。
さてイラつきも感じなくなる位リフレッシュ完了しているみたいなので、もう1ゲーム取るでぇ。

第10ゲーム
サーブでも力が抜けて来て、ストロークも中々のもんになって来ました。
もうこうなると、猫娘に何をされても、ミスをしてしまう気はしません。
あっけなく40-15から、最後は浅くなった球をオープンコートへ叩き込んで終了です。

6-4でようやく本日の1勝目です。
長かったぁ・・・。

2回戦での教訓です。
スポーツで勝つ為には、今からの得点をどうやって取るか、です。
過去の事は参考にはしますが、過去に出来たから出来る、訳でも無いし、過去に
出来なかっても出来るようになっている事も有るんです。
それが、同じ日のうちででも有ります。
前の事なんてさっさと忘れましょ。
と言っても、完全に忘れるなんて、記憶が近ければ近いほど不可能なので、その
事を考えられない位他の事に集中出来るようになりたいもんです。
1.忘れる事よりも他の事を思い出す

続く
何かください^^;

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