パート2 第3章

タイトル:過去の記憶の使い方

2回戦の6-2は、楽に勝てたと言う感じは無いんだけど、そこそこ会心の勝利です。
最後に若干マサヤ訓を封印してしまったと言うのは有るんですが、殆どのポイントでマサヤ訓を実践する事も出来ましたしね。
で、ここからは決勝リーグ。
各リーグの1位が集まってきます。

3回戦 vs三よしさん
身長が高く、細めで、足も速く、中々の手練です。
髪の毛がそんなに短いと言う訳でもないのですが、ぱっと見、男の子?って感じの方でした。
年齢の頃なら、40代中盤でしょうか。
おっさんに見える訳ではなく、男の子に見えるって所がミソであります。
坊やと呼ぶ事にします。

実は決勝進出を決めたのが、私が一番早かったので、坊やの予選での試合をじっくり観察する時間が有りました。
なんと、この坊や、ワングリップなんです。
コンチグリップなのに高い打点が得意らしく、跳ね上がった頂点付近で打って来ます。
フラット風味なので、その高さから打たれると苦戦しそうです。
逆に低い打点を持ち上げる事は、苦手そうです。
回転でねじ込むという技術はお持ちで無いようです。
バックハンドは、片手打ちで、全部スライス。
シュテフィーグラフを彷彿とさせるスタイルです。
が、そのスライスは、浅くなりがちで、殆どの場合、サービスライン付近で落ちます。
浮かせ具合で時間をコントロールし、守備範囲は広く、回転が多過ぎれば、ウィナーにはならず、返してくる感じです。
ショット力でどうしようもない、状況はとりあえず無い模様なんで、全然安心してコートに向かいます。

サーブ権決めます。
上を選びました、が、下が出ました。
ラケットのメーカーはミズノでした。
9連敗です。
サーブを選びはったんで、自分もまぶしくない方から打ち始めたいので、眩しくない方からサーブをさせてあげる事にしました。

第1ゲーム
坊やサーブ
サーブはそれほど特徴は無い感じなので、またまた積極的にブレイクを狙っていきます。
高い打点のフォアだと、ちょっと嫌なショットを打たれてしまうので、とりあえずバックハンドで取らせて行こうと言う事にしました。
海王拳は5倍程度で、マサヤ訓、は使用する方向です。
このマサヤ訓だとどうしても自信を持って打てないので、こういう守備範囲の広い方が相手だと、ウイナーがウイナーにならないので、大変な思いをする事があって、そこ、注意が必要です。
ファーストポイントをストレートにリターンを打ち、バックハンドで取らせてみます。
スライスで浅めの球が来まして、クロスへフォアで叩いて行きました。
これを取るんですよね、坊や。
結構な角度を付けたフォアだったんで、ちょっとショックであります。
が、バックハンドに集めれば、大きな事故は起きないよな、って事で、リターン
はとにかくバックハンドへ打っていきます。
ただ、マサヤ訓、だと自信が無いので、どうしても浅めになったり、角度が甘かっ
たりしてしまって、回り込んで、フォアで高い打点で打たれたりして、ブレイクし切れませんでした。

第2~3ゲーム
サーブに付いては、球種を上手く織り交ぜたり、バックハンドで高く取らせたりして、割と簡単にキープできました。
今日の試合での私のサーブ力は、結構良かったで有ります。
坊やのサーブ、今度こそブレイクを狙います。
スライスで、速くはありませんが、跳ねなさ具合だとか、嫌な感じでは有ります。
引き続きバックハンドを狙っていくと、今度は、スライスが思わず深く返って来ます。
分析するに、スライスって相手の球に勢いが有る方がラケットに乗せ易いんですが、さっき観察した時の相手、そう言えばそんなに強い球を打つ人じゃ無かったよなぁ。
困りました、ウイークポイントであろうバックハンドを攻めると、予期出来ない事が起こる。
と言って私、回転系のストロークを打つんで、まともに打ち合った場合、高い打点でフォアで打ち込まれる。
どうすっかなぁ、と、暢気に考えていたら、キープされてしまいました。

第4ゲーム
さっきのサービスゲームでバックハンドは高い所で打たせれば、事故は無かった。
坊やのスライスは、高い打点を凌ぐと言う機能は、どうやら備わっていない感じです。
ツイスト系のサーブで、アドサイドのコート外でリターンを取らせて、浅くなってきたら、落とさず高い打点やライジングでオープンコートへ。
アドサイドに付いて、ある程度ポイントが取れるパターンを確立出来たんで、サービスゲームは楽になりました。
デュースサイドサーブでも、さっさとその形に持ち込めば良いだけですね。

第5ゲーム
2-2になり、坊やサーブ。
そろそろ糸口を見つけないとな、って思っていたら、急にサーブアンドボレーを試みてきました。
最初はちょっと戸惑ったんですが、海王拳を10倍に上げて、2本ほどパッシングを打ったら、諦めてやってこなくなりました。
が、相手のそういう揺さぶりに、デュースまで行くも、ブレイクには至りません。
往生際の悪い人やなぁ(笑)

第6~7ゲーム
アドサイドの攻めは、前のゲームでも充分にイケてたので、そのまま踏襲。
デュースサイドの攻めが、一旦バックサイドに切り替えると言う1工程が有るので、自分が打つ機会が多いと言う事はミスをする機会がある、と言う事なのです。
デュースサイドの2本をミスで落としてしまったので、30-30となってしまいます。
ここで、もう一度バックサイドに打ち込んだら、出ました!
当たり損ないのネット際ポロリ。
やべぇ!
まぁ、バックサイドは例の方法で取れるんで、デュースに。
レシーバーズチョイスで、坊やは、なんとアドサイドを選択。
こっちサイドを破らないと勝てない、と踏んだのか、アドサイドが得意、なのか、いずれにしても、おかげさまで、キープ。
続く、坊やサーブが何故か乱れます。
2本もダブってくれました。
私から見て30-0で、今までバックハンドに集めていたのを辞める事にしました。
折角2本ももらったチャンスなんですから、バックハンドの打ち損ないのラッキーショットなんかで 崩したくないな、と思ったからです。
フォアの高い打点は、封じなければイケませんし、難しいところです。
ここで1つ過去の事を参考にしてみる事にしました。
さっき、坊やがサーブアンドボレーをして来た時、かなり印象的にパッシングを成功させたよなぁって。
恐らく、それが坊やの記憶に残っているだろうから、多少の事では前に出て来る事はねぇぞっと。
実際あれ以降は、坊やの球が深くなっても前に出て来るって事が全く無くなっています。
コートの中から打たれるにしても、高い打点で無い限りは、大丈夫だろうし。
と、言う事で、スライスで低く跳ねさせる、のと、あえてストロークを浅くして、ツーバウンド直前の低い所で取らせるようにフォアを攻めれば良いんじゃないかな、と言うわけで、リターンをスライスで深めに打ってみました。
そしたら、簡単にミスしてくれまして、低い打点さんありがとうです。
こうなると、さっさとブレイクしてしまいたいところなんですが、もう1つの方法も試しておかないと、万が一、長引いた時には、ねぇ。。。
ボールを浅くして、ベースライン付近では、低い打点になるように取らせてみましょう・・・。
アドサイド、私から見て40-0で、センター付近に浅くて相手の所まで到達する頃には低い打点になっている球を返してみると、これをミス!
坊やの弱点発見です。
と言っても、打点の高さなんて紙一重ですから、恐る恐るである事もまた事実なんですが・・・。

第8~9ゲーム
相手も、そろそろ何かを考えて来ます。
アドサイドのポイントの取れ方も、それまで程は簡単じゃなくなりました。
が、新たなウイークポイント低い打点を見つけたので、そこを丁寧に狙って、オープンコートやチャンスボールを作るようにしていきます。
キープです。
この時点で5-3になり、まだまだこれからやで!と脳に言い聞かせる。
でも、勝てると思ってしまった脳は、身体にパフォーマンスを発揮をしなくて良いよと、命令を送るんだそうです。
海王拳の10倍を使ってしまった身体の負担のせいか、そうでないのか、若干重心が高めになってしまっています。
ミスが多くなってしまい、ちょっと集中力が切れてしまったんですかね。
油断禁物です。
キープされてしまいました。

第10ゲーム
チェンジエンドのベンチで、タオルで汗を拭き、水を飲みながら、もう1回気持ちを切り替えて、サーブやよぉ、と、ウキウキ気分で、サーブのポジションへ。
海王拳をもう1回10倍に入れて、マサヤ訓を封印し、サーブの威力を上げる方向で、調整。
えぐい角度にスライス、アドサイドのセンターへスライス、アドサイドまで流れるツイスト、アドサイドのワイドへのフラット(滅多に打たない)の4本全てサーブでのポイントであっさりキープし、6-4、で勝ちです。

全サービスをキープなんて中々無いので、ちょっと、か・い・か・ん。
マサヤ訓、は、今の時点では無理に自分のデフォルトの技術にしてしまう必要は無いかな、って感じでは有ります。
が、引き出しは多い方が良いので、とりあえずもう少し高レベルで使えるようには、してみたいと思っています。

教訓
基本的に女子のサービス力は高くないです。
私、これだけのサーブを打ちますが、その日全く落とさない、なんて事はまだ無いです。
逆に言えば、サーブ力を高めれば楽になると言う事でもあります。
1.突出した物1つだけ持てると良いね
試合が終わった後、なんでそんなサーブが打てるんですか?と聞かれたので「坊やだからさ」と答えておきました。
「サーブ、練習してるんですど、打てないんですよね」と仰ったので「坊やだからさ」と答えておきました、勿論どちらも脳内でね(笑)
口では、一応、それらしい事を教授して差し上げましたょ。
ボールの手前を上側に向かって振る、なんて一見適当に聞こえるような真実を伝えながら、それ以上上手くなったら、勝てなくなるやん、とか思っておりました。
坊やだからさ、に付いては、詳しくはシャアの名言集、とかでググッてみてください。
サーブに限らず、他人がこれ、苦手やねん、って言う部分で1つで良いので、突出しておくと、展開が楽になります。
フォアハンド、は誰もが得意なショットでしょ。
それを他人よりも上回るのは、難しいんです。
サーブ力、とか、バックハンドは比較的弱いとされる人が多いのでね、そこを中心に攻める、と言うプランを練る人が圧倒的に多いでしょ。
バックハンドを攻めてみたら、そこが思ったよりも強烈だったりすると、相手は1つ攻め手をなくすわけです。

続く
何かください^^;

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